卵かけごはん いつから食べられる?
卵かけごはんを子どもにあげられたら、ラクなのにな…と思うことはありませんか?
さて、卵かけごはんは何歳頃から食べられるのでしょうか。
卵は栄養があるので、卵かけごはん を食べてくれるとラクなのよね!
生卵はいつから食べられる?
食材を「食べられるか」と判断するときには、
・衛生面
・アレルギー
・咀嚼
の3つを主に考えてみましょう。
卵かけごはんで問題になる生卵は、いつから食べられるのでしょうか。
サルモネラ菌のリスク
卵は、サルモネラ菌のリスクがあります。
海外のほとんどの国では、生卵を食べる習慣がなく、しっかり両面固く焼き固めることが推奨されています。それはこのサルモネラ菌を殺菌するためです。
サルモネラ属菌は 60℃15 分の加熱で殺菌されますのでしっかり加熱が望まれます。
卵のサルモネラ菌は「表面」と「内部」に存在する可能性があります。
卵の表面のサルモネラ菌
卵の表面のサルモネラ菌は、卵殻についた糞などに由来します。
ここから中に入っていくこともありますが、日本で販売されている卵は、しっかり洗浄・殺菌されているので一般的に販売されているようなものは心配不要でしょう。
卵の中のサルモネラ菌
一方で、にわとりがサルモネラを保菌していたことなどにより、卵の中にサルモネラが入ってしまうことがあります。これは卵殻を洗浄してもとることができません。
しかし、中にサルモネラ菌が入ることはほとんどなく、日本では10万個に数個というレベルだといわれています。
管理栄養士
日本では、まず安全ですが、「絶対に大丈夫」とは言い切れないのです。海外では危険なので避けましょう!
早めに食べることがポイント
日本では、生卵がサルモネラ菌に汚染されている可能性は極めて低く、生卵として食しても大丈夫なようですが、高齢者では死亡例も複数あがっているのも事実です。
卵は買ったら早く食べる、割ったらすぐに食べることがポイントといえるでしょう。間違えてもそのまま置いておくことがないようにしましょう。
管理栄養士
子どもでも大人でも、卵は割ったらすぐに食べましょう!
アレルギーからの視点
アレルギーの観点から考えると、卵のアレルギーのもとになっているアレルゲン物質の多くは、加熱によって軽減されていくことから、加熱の卵であれば症状はでないが、生だとアレルギー症状が出てしまうケースがあります。
このことから、乳幼児期に生卵をあげるのはリスクが高いことといえます。
しっかり加熱した卵が食べられるようになったら、プリンやオムレツ、卵とじのどんぶりなどで、軽く火を通したものなどで試してみてからにしたほうがいいかもしれません。
関連記事:【詳細版】卵はいつから?離乳食の進め方
咀嚼の視点
卵かけごはんは、スルッと食べられるので、ラクな一方で噛まずに飲み込んでしまう食事になれてしまうことの心配や、食べすぎになってしまう心配もあります。
しっかり噛んで食べる習慣がつくように、スルスルと流し込む卵かけごはんは毎日食べるということがないようにできるといいですね。
まとめ
基本的に、卵かけごはんは、サルモネラのリスクはゼロとはいえず、アレルギーのリスクも加熱と比べるとあるものであり、噛んでたべるようなものではないことから、乳幼児期にはオススメはできません。
どうしても食べてくれない時などの裏ワザとしてたまに使ったりする程度にしておくといいですね。
参考文献
・食品健康影響評価のためのリスクプロファイル(食品安全委員会)2010年4月http://www.fsc.go.jp/sonota/risk_profile/risk_salmonella.pdf
著者
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一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
NHK「すくすく子育て」他 出演
女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている
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