小学生のおやつ(間食・補食)の選び方

暑くなるこの季節、アイスやジュースを欲しがるお子さんも多いのではないでしょうか。

夕飯前につい食べ過ぎて、せっかくパパやママが作った夕ご飯を食べてくれず、がっかり。。。なんて経験はありませんか?

どのようなものがよいか

小学生の頃から、日頃どんな間食・補食を摂ったら良いか、目にしたり、自分で選んだり、作ったりしておくと、お子さんが中高生になったときに自然と必要なものを選ぶ習慣が付いていきます。

将来、「お菓子ばかり食べて困る」といった心配事が少しでも減るように、今から伝えていけたらいいですね。

間食・補食・おやつの定義

間食、補食、おやつ...どれも3回の食事以外で食べるものなので、一緒ともいえますが、厳密にいえば、それぞれ違いがあります。

間食とは

お弁当や給食を食べてから夕飯までに時間が空くときに、途中でエネルギー補給をするためにとる食事のことです。

夕食のご飯の一部をおにぎりにして食べるなど、1日分の食事の総量は変わりません。

補食とは

1回の食事量が少ない場合や、放課後に運動系のクラブチームで練習があるなど、3回の食事で摂りきれないエネルギーを補うために追加して摂る食事のことをいうことがあります。

しばしば、間食と同じ意味でも使われますが、「補う」という言葉を使うとおり、エネルギーが足りない状況に置かれた場合に使うという考えがあるといいでしょう。乳幼児で3食の食事以外で食べる時も「補食」と呼ぶことが多いです。

おやつとは

食べる時間としては3食以外の間食の時間になりますが、主な目的としては、リラックスするなど、心の栄養補給があるといえるでしょう。仲間と楽しく食べることもおやつの魅力の1つです。連想しやすいものとして「お菓子」があげられてしまうので、言葉の使い方として注意をしたほうがいい言葉でもあります。

いわゆるおやつなどの嗜好品は、食事バランスガイドによると、1日200Kcalになっていますので、食べ過ぎないようにしましょう1)

スポーツをする小学生の補食

放課後、運動系の習い事をしていて、夕食時間が19時以降になる場合、昼食からのエネルギーが練習中に枯渇してしまい、スタミナ切れをおこしたり、集中力がなくなったりします。

それが続くと、貧血疲労骨折など怪我につながりやすいので、練習前に補食が必要です。

<練習前のオススメ補食>

果汁100%ジュース、おにぎり

練習までに時間が無い場合は、すぐエネルギーになる果汁100%ジュースや果物を少しでも摂ると良いでしょう。
運動後に疲れて食欲が落ちてしまう子や、夜遅い食事になってしまう場合は、なるべく練習前に、おにぎり油が少なめのサンドウィッチなどを食べ、練習後も速やかに夕食を摂りましょう。

試合などでプレッシャーがかかった時は、ゼリーやプリンなどもホッとできる1品になりますね。

塾などに行く小学生の補食や夕飯

 また、塾へ行く子の場合には、

①夕飯を塾で食べる塾弁

②間食をとって行き、帰宅後に夕飯、

③夕飯を摂って行き、帰宅後に軽く夜食を摂る。

など様々でしょう。

オススメ補食

具たくさんの味噌汁やスープを摂る

お弁当の場合は野菜が不足しやすいので、ほかの食事と合わせてバランスを考えて野菜が摂れるスープがいいでしょう。

オススメ夜食

ヨーグルトや消化の良いスープ

塾でお弁当などを食べたあと、軽く夜食という場合は、摂りすぎると寝つきが悪くなったり、翌朝の食欲に影響が出やすいので消化のよいものにしましょう。

オススメ間食・補食

帰宅してからテレビやゲームに夢中だと、使うエネルギーが少ないので、おやつにジュースやスナック菓子などを摂っているとエネルギーや脂質の摂り過ぎになり、今度は肥満のリスクが高まります。

普段の食事で不足しがちな芋類や果物などを間食として取り入れ、おやつの頻度を極力控える事が、砂糖や脂質の取り過ぎを防ぎ、肥満の予防にもつながります。

小学生になったら、楽しいおやつもいいですが、栄養バランスも考えた間食にしたいですよね。

鶏そぼろ巻き

小学生の間食 おやつ 納豆巻

納豆や鶏そぼろ、ツナなどを海苔巻きにしたら、手軽に主食と主菜が摂れる間食、補食におすすめ

じゃこと小松菜のふりかけ

じゃこのふりかけ

ご飯が残っていたら、混ぜておにぎりにするだけで、カルシウムたっぷりの1品に。

ちょっと考えたいこと

子どもが将来、自分で選び、自分で作れるような記憶に残るおやつタイムにできたら良いですね。

コンビニに行って、お菓子を買うか、おにぎりやヨーグルトを選ぶか。。。

運動部なら
「練習日だから多めに食事が必要だな」「オフの時期にはいつもより少なめにしよう」
文化部なら
「座っている時間が多いので食事の量は増やす必要がないな」。
「受験期で以前よりも運動量が減ったので、その分は減らそう。」など、自分の動きにあわせて普段の食事量を変えられるようになったらいいですよね。

自分でコントールしやすいのが間食。是非小学生のうちにその基礎作りを考えていきましょう。

参考文献

1)農林水産省,食事バランスガイド https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/

小学生の食事の資格に関心のある方、ご指導されたい方へ
学童食アドバイザー https://boshieiyou.org/youseikouza/gakudousyoku

著者

生沼未奈子
生沼未奈子
管理栄養士/母子栄養指導士

大学生やスポーツ選手の栄養相談などに関わった経験から、食育はママの力があってこそ!と実感。現在、
産婦人科や市町村の両親学級、離乳食〜学童食などママに寄り添った相談を中心に活動中。