アレルギー表示推奨品目に「アーモンド」追加(消費者庁発表)

2019年9月20日、アレルギー表示推奨品目として、消費者庁は「アーモンド」を追加すると発表しました。

アーモンド 消費者庁 アレルギー
アーモンドは焼き菓子などの洋菓子に使われることが多いので注意が必要

まとめると、アレルギー表示は以下のとおりになります

新食品表示基準「アレルギー特定原材料」

アレルギー表示 特定原材料 アーモンド 消費者庁

表示義務である「特定原材料」の7品目に変わりはありません

特に発症数、重篤度から考えて表示する必要性の高いものなので、加工食品には表示が義務付けられています。 

原因物質 アレルギー アレルゲン 2019

先日の、アレルギー調査結果参照過去記事はこちらからもわかるように、近年、木の実類のアレルギーが非常に多くなってきました。

なおかつ、消費者庁が最近の4800件余りのアレルギーの症例を調査したところ、アーモンドによる症例が21件あったということから、今回は「アーモンド」を表示推奨品目として加えました。

今まで、平成25年「ごま」「カシューナッツ」が追加されて以来、6年ぶりの変更です。

アレルギー表示推奨品目は21品目に

表示が推奨されている、特定原材料に準ずるものは、この追加により下記の21品目になりました。

<表示推奨品目>

あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、 牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、アーモンド

他ナッツ類のアレルギーとの関連性

まず、ピーナッツとナッツ類では大きく異なり、アレルギー調査などでも別のものとして分類されています。

(参照)平成30年度 食物アレルギー全国実態調査結果

ナッツ類には、
クルミ、カシューナッツ、アーモンド、マカダミアナッツ、ココナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツなどが含まれます。

しかしながら、どれか1つにアレルギーがあるからといって、ひとくくりにして除去をする必要はないといわれており、個々に判別が必要であるともされています。

しかしながら、
・カシューナッツとピスタチオ、
・クルミとピーカンナッツ(ペカンナッツ) などは、
見た目も似ていますが、交差抗原性が強いため、どちらかにアレルギーがあった場合は避けておくことが望まれています。

ナッツアレルギーが疑われたら

落花生(ピーナッツ)は、ナッツ類には入りませんが、表示義務項目なので、加工食品には表示義務付けられています。

カシューナッツ、くるみ、アーモンドは、表示奨励項目なので、表示されていないこともあるかもしれません。
アレルギーの人は注意しましょう。

特に今回加わったばかりのアーモンドは、しばらくは記載がおいつかないこともあるでしょう。

引き続き注意したいものです。

*注意*アレルギーの診断については医師の診断が必要です。

著者

川口由美子
川口由美子
一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
NHK「すくすく子育て」他 出演
女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている