ベビーチーズなどのプロセスチーズ、赤ちゃんはいつから食べられる?

「ベビーチーズ」をご存知でしょうか。スーパーなどでよく目にするようで質問の多い商品の1つです。

ベビーという名前から、赤ちゃんにふさわしいのか、食べさせるならどのくらいの量なのか聞かれます。簡単に答えることもできますが、このような質問に対しどのように考えていったらいいのかも含めてまとめます。

ベビーチーズとは

ベビーチーズとは何でしょうか。ベビーチーズは、赤ちゃん(ベビー)が食べるためのチーズという意味ではなく、「小さい」ということを指しているのだと思います。決して赤ちゃん向けの商品ではありません。

赤ちゃんのように小さく、食べやすい ということではないでしょうか。

ベビーチーズは他のチーズと何が違う?

ベビーチーズは、他と何が違うのでしょうか。
日本では、チーズは大きく分けて2種類、
・ナチュラルチーズ
・プロセスチーズ
があります。

ベビーチーズは、このうち、プロセスチーズを小さくカットしたものになりますが、細かい定義はないようです。

ナチュラルチーズ

ナチュラルチーズには、カッテージ、モッツァレラ、クリーム、チェダー、パルメザン などがあげられ、カマンベール、ブルーチーズなどカビを生えさせたものも同様に該当します。ナチュラルチーズは日本の場合は加熱をしてあるものもあるのですが、非加熱のものもありますので、赤ちゃんにあげるときは非加熱のものはなるべく避け、加熱殺菌しているもの、もしくは非加熱のナチュラルチーズは加熱をしてあげるようにしましょう。

・カッテージチーズ

カッテージチーズとは脱脂乳を原料に作られるチーズです。

カッテージチーズなら脂が少ないので生後7ヶ月頃から少しずつ試していくことができます。

・粉チーズ(パルメザンチーズ)

粉チーズも少量であれば離乳中期(生後7ヶ月頃~)から風味付け程度に使っていくことが出来ますが、塩分と脂肪分が多いので、少し振りかける程度にしてください。

それになれたら、離乳後期(生後9ヶ月頃)から料理にスライスチーズなどを少し使ってみても良いのですが、チーズは脂肪分がとても多いので、なるべく量に気をつけ、1日に1枚 にしておくといいでしょう。

・カマンベールチーズ

カマンベールチーズは白カビをつけているナチュラルチーズです。日本では加熱してあるものもあるようですが、製造方法としては非加熱のものが一般的なので、赤ちゃんには必ず加熱をしてあげることを忘れないようにしましょう。

プロセスチーズ

プロセスチーズとは、上記などのナチュラルチーズを何種類か混ぜたりして加熱し、熱で溶かして乳化させて殺菌し、型詰めして冷却したものを指します。赤ちゃんにあげるときには、加熱殺菌してあることは安心といえます。

つまり、ベビーチーズは、ナチュラルチーズを溶かして殺菌して固めたもののうち、小さくカットしたもののことです。

ベビーチーズの他には、スライスチーズや6Pチーズなどもプロセスチーズに分類されます。

プロセスチーズに含まれる乳化剤とは

加熱してあるプロセスチーズが安心だということはわかりましたが、プロセスチーズに含まれている、乳化剤が気になるかと思います。

乳化剤には、リン酸ナトリウム、グリセリン脂肪酸エステル、クエン酸ナトリウムなどがあり、水と油を混ぜ合わせて安定させるための添加物です。
チーズを溶かすと油分が多くでるため、全体をなじませるために使用しています。安全が認められている添加物であり製造上必須のものです。

それぞれお考えなどがあるかと思いますが、多い量が入っているわけではないので、食べ過ぎなければよいかと思います。

ベビーチーズはいつから食べていい?

ベビーチーズ 赤ちゃん

ベビーチーズを赤ちゃんにあげるのは、いつごろからがいいのでしょうか。

ベビーチーズは1歳すぎまでは避けておくと良いでしょう。

まず、プロセスチーズという考え方だけですと、離乳後期から食べることはできます。

・硬さを考える

しかし、ベビーチーズはスライスチーズと比べて厚みがあるので少し固く、歯ぐきでおしつぶす固さ(バナナくらい)ではなく、歯ぐきで噛める固さ(肉団子)に近い固さといえますよね。

つまり、これは1歳すぎてからの咀嚼力といえます。

ベビーチーズの大きさはだいたい12-15g程度なので、スライスチーズ1枚とほぼ同じくらいの量ですが、少し固いので1歳をすぎても少しずつ噛んで食べているか見守ってあげるようにしてください。
あまり赤ちゃんにふさわしいものとはいえず、どちらかというと幼児以降のおやつですね。

・塩分を考える

固さや食べやすさだけみると、スライスチーズのほうが良いのですが、塩分をみてみると全体的な大きさの違いもあり、塩分量が少しだけ異なります。

(例)*メーカーや商品によって異なります。
スライスチーズ 1枚(17g) 塩分相当量  0.5g
ベビーチーズ  1個(12g) 塩分相当量 0.38g

一般的なベビーチーズ、プレーンタイプには、だいたい0.3-0.4g分の塩分が入っています。これはだいたい子ども用の味噌汁一杯分くらい*の塩分です。
(*大人用の味噌汁を1/2量のだし汁で薄めたくらいの濃さのものを、100mlほど飲むとした場合)

チーズはカルシウムも豊富なのでとりいれたい食材の1つですが、チーズは塩分も多いので、できたら赤ちゃん用として売られている減塩タイプのチーズなどを選んだり、一緒にたべるものの塩分を少なくして調整するなどして、食卓にとりいれていきましょう。

気を付けたいこと

すなわちベビーチーズは1歳半ごろから咀嚼(かみかみ)の練習も含めて食べていくことはできますが、以下のようなことを少し気を付けましょう。

・塩分のバランスを考えて

塩分をまったく取らないというのではなく、チーズに塩分が多いことを頭において、他に食べるものとの組み合わせを考えましょう。パンやスープなどとはあわせず、ごはんや麦茶、果物、野菜などとあわせるといいでしょう。

また食べやすいからといってたくさん食べず、1個くらいにとどめましょう。

・加熱をして

加熱をしているプロセスチーズは心配ありませんが、ナチュラルチーズのときには加熱をしましょう。
リステリア菌の食中毒例は日本ではほとんどありませんので、ナチュラルチーズであっても過大な心配は要りません。(主に気をつけるのは妊婦と高齢者とされ、乳児ははいっていません)しかしながら輸入食品なども手に入りやすくなったので、赤ちゃんにはできたらプロセスチーズをあげるか、ナチュラルチーズをあげるときには加熱してあげるようにしておくといいでしょう。

参考資料

ナチュラルチーズ – 全国公正取引協議会連合会 https://www.jfftc.org/rule_kiyaku/pdf_kiyaku_hyouji/003.pdf
チーズを知る「カマンベール」http://www.meg-snow.com/cheeseclub/knowledge/jiten/term/camembert/
リステリアに関するQ&A(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000070322.pdf
・ベビーチーズ、スライスチーズの各商品パッケージより栄養成分

プロフィール

川口由美子
川口由美子
一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
All About 「離乳食」「幼児食」「妊娠中の食事」ガイド

女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている

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