妊婦のおやつはドライフルーツで栄養を
妊娠中はおやつを食べるにしても、栄養がなるべくとれるものが嬉しいものです。
とはいえ、働いていたり、上の子の育児があったり・・・と
なかなか忙しくおやつまで気を配るのはなかなか難しいですよね。
そこで手軽にとれて、栄養がとれる、ドライフルーツをオススメします。
妊娠中のおやつにドライフルーツを適宜
その点、栄養がギュッと詰まっているドライフルーツは、
妊娠中のおやつ(間食)としておすすめです。
買い物にいけないときなどにも、ドライフルーツなら家においておけるので、重宝します。
妊娠中はなかなか買い物にいかれなかったり、重い荷物を運ぶのも大変だったりします。ドライフルーツは軽くて持ち運びやすく、日持ちがするのが利点です。
ドライフルーツの選び方
生の果物は、さまざまなビタミンが含まれているので、もちろんとてもおすすめです
しかし、買い物に行きにくい、日持ちしない、持ち運びができない というデメリットもあります。
生のフルーツが食べられない時にはドライフルーツもいいでしょう。
ドライフード(乾物)は、さまざまな栄養素が凝縮されていますので、
基本的にはどのドライフルーツでもいいのですが、
砂糖を添加していないもの(または少ないもの)を選ぶようにしましょう。
どれでもいいのですが、迷ったときの参考として、
それぞれのドライフルーツの特徴についてご紹介します。
バナナチップス
妊娠中は塩分を控えめにしたほうがよいのですが、どうしても外食だと塩分をとりすぎてしまう傾向に。
その場合は、余分な塩分を排出してくれるカリウムが役立ちます。
バナナチップスと干しあんずのカリウム量は、他のドライフルーツに比べてとても多いため、外食ランチのあとのおやつに最適です。
ドライいちじく
骨の健康には、カルシウムを含むドライフルーツもオススメです。
ドライいちじくのカルシウム量は他に比べて群を抜いて多く含まれますが、吸収面でいえば、カルシウムとマグネシウムは、割合が2:1だと吸収率が高まります。
この割合でいえば、レーズンのカルシウムとマグネシウムの割合は2:1(※1)。よって、ドライいちじくもレーズンも両方おすすめです。
干しあんず
妊娠時期は貧血にもなりやすいので、しっかり鉄をとりたいものです。
干しあんずやレーズンは鉄を多く含みます
*妊娠後期は貧血になりやすい時でもありますが、毎日摂取すると、ポリフェノールの過剰摂取も気になります
ドライブルーベリー
食物繊維をとって、便秘を予防しましょう。
便秘改善には、食物繊維だけではなく、よく歩いたり水分補給することも大切です。
ドライブルーベリーと干し柿は、食物繊維を豊富に含みます。
ただし、プルーンはこれら2つと比べると半分くらいしか食物繊維を含まないものの、腸の健康を保つ水溶性繊維の割合が他よりも優れているので、プルーンもよいと言えるでしょう(※2)。
ドライマンゴー
妊娠前から妊娠初期は葉酸をしっかりとりましょう。ドライマンゴーには、葉酸が含まれています。無糖ヨーグルトにいれたりすると、タンパク質もとれて、マンゴーからの甘味でヨーグルトもおいしく食べることもできますので、おすすめの食べ方です。
ドライフルーツ レシピ
またドライフルーツは料理にも使えます。
レーズンは酢につけて保存しておき、サラダのトッピングに。
プルーンは肉と一緒に煮ても美味しいですよ。
さらに干し柿は、お正月料理の“なます”に刻んで入れるとおいしくいただけます。
またドライフルーツとヨーグルトの相性もばっちり!
ヨーグルトにドライフルーツを漬けて一晩おいておくと、フルーツが水分を吸うので、みずみずしくなるので、とてもオススメですよ。
ドライフルーツを妊婦が摂る上での注意点
ドライフルーツは、ちょっとしたときに食べられるのが利点ではありますが、食べ過ぎたりしないように注意が必要です。以上におすすめと書いたのは、生フルーツが食べられない場合やミネラルがちょっと不安だなと思ったら、料理にとりいれたり、ケーキなどの代わりにドライフルーツを食べて欲しいという意味です。
ドライフルーツは万能ではありません。知っていただきたい注意点をご紹介します。
プルーン等のポリフェノール過剰摂取
プルーンやレーズンなどに含まれる、ポリフェノールは植物が外敵から身を守るために作り出す成分で抗酸化作用がありますが、妊娠中の過剰摂取は胎児動脈管早期収縮の原因となる可能性もある*1)とされています。
1つの品目を過剰にとることは避け、バランスのよい食生活を心がけましょう。
プルーンは1日4-5個程度食べたケースで発症事例があります。ほかにルイボスティなどポリフェノールを多く含む飲料にも注意が必要です。
砂糖の過剰摂取
最後に
オフィスで小腹が減ったときなどにもデスクで気軽に食べられるのが、ドライフルーツの利点。
砂糖でコーティングしてあり糖分が多いものもあるので、注意して選んで、楽しいマタニティライフを過ごしてくださいね
参考文献
・日本食品標準成分表2015年版(七訂)
・USDA National Nutrient Database for Standard Reference https://www.ars.usda.gov/northeast-area/beltsville-md-bhnrc/beltsville-human-nutrition-research-center/nutrient-data-laboratory/docs/usda-national-nutrient-database-for-standard-reference/
*1)国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の「健康食品の安全性・有効性情報」 https://hfnet.nibiohn.go.jp/
著者執筆の記事一覧
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管理栄養士/妊産婦食アドバイザー
自身の不妊経験をもとに、妊活、女性のホルモンバランスと栄養、妊娠期などの食事を研究。
書著に「生殖専門医と妊活栄養士が導く 授かるための2人の生活術(講談社)」
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