幼児食の悩み:子どもの好き嫌い解決!見直したい5つのポイント

幼児の食事は個人差が大きいので、型通りになかなか進まないことは、よくあることですよね。

よくあることとはいえ、子どもに好き嫌いがあるとやはり心配になるものです。

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子どもの好き嫌いの原因

幼児期の好き嫌いは、味、におい、咀嚼、見た目に関係していることが多いでしょう。

それらを解決するのは、1つ1つ原因を探ることがポイントです。

うちの子は〇〇が嫌い」と食材単位で決めつけることはしないようにしましょう。

別の調理法や別の見た目だったら食べることがあるかもしれません。

少しずついろいろな形で出し、食卓を無理なく楽しいものにすることが、将来を考えるととても有効な好き嫌い対策となります。

でもなかなか難しく、今すぐなんとかしたいと思われますよね。

好き嫌いを解決する5つのポイント

すぐにできるかはわかりませんが、今回は子どもが「嫌い」というものの理由から、5つの見直しポイントをご説明します。

1.苦手な「味」を和らげる

子どもの苦手な味として、苦味・酸味があげられます。

どちらも本能的に苦手な味なので、口の中が敏感な子どもにとっては、食べるのが難しいものですので嫌がって当然です。

これらは、経験からおいしく感じられる味と言われてるので、苦味や酸味を和らげる調理法を用いて少しずつ慣れることができるとよいですね。

・苦味

苦味のある野菜の代表ピーマンでは、中の白いワタや種をしっかりと取り除くことや、細かく刻みハンバーグの中などに混ぜ込むことで、苦味が気にならなくなります。

・酸味

果物などの酸味でも、苦手なお子さんもいますよね。

酸味を和らげる方法として、果物なら加熱するのがおすすめです。

また、酢の物は少しまだ小さい子には難しいので、ポン酢で和えたり、だしでのばすことで食べやすくなります。

・ 甘味

本能的に好きな味である強い甘味を舌が味わってしまうと、野菜の甘味を感じにくくなり、野菜特有の苦味、えぐみなどが気になってしまい野菜嫌いにつながることもあります。市販のお菓子は甘さが強いことがありますので気を付けましょう。

2.「におい」を抑える

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大人が気にならないような「におい」でも、子どもは、敏感に感じてしまうことがあります

野菜の青臭さ、魚の生臭さなど苦手な場合が多いでしょう。

野菜の青臭さ

・調味料(ごま油、カレー粉、バターなど)で味付けする
・香味野菜(玉ねぎ、ねぎ、にんにく、しょうがなど)を利用する

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甘酢につけてにんじん臭さをなくすのもGood

魚の生臭さ

・魚はなるべく新鮮なものを選ぶ
・酒や調味料に漬け込む
・調味料や香味野菜(ねぎ、しょうが)を利用する

3.「噛めるか」を考えて用意する

乳歯が生えそろうのはだいたい3歳頃ですが、小学生になるくらいにかけて少しずつ、噛む力が強くなっていきます。

幼児期の口の中はまだまだ未熟のため、大人のように噛んだり飲んだりすることは難しいのです。

うまく噛めなかったりすると、食べにくさから苦手になってしまうこともあります。

ではどのようなものが食べにくいのでしょうか?幼児の口でも食べやすくする工夫を紹介します。

あわせて読みたい:▶ 乳幼児期に気を付けたい果物:保育園給食のガイドラインからのから学ぶ!

ぺらぺらしたもの

レタスなどペラペラしたものは噛みにくいので、小さく切って加熱する。

皮が口に残るもの

トマトや豆類などは、皮を取り除くと食べやすくなります

硬すぎるもの

かたまりの肉、えび、いかなどは、ミンチ状にしたりすると食べやすくなります。例えばハンバーグや肉団子などがその例です。

弾力のあるもの

かまぼこ、きのこ類、こんにゃくなどは、細かく切る。

唾液を吸い取るもの

パン、ゆで卵、さつまいもなどは、水分または油(バターなど)を足す。

 パサパサして口の中でまとまりにくいもの

パサつく魚などは、片栗粉などでとろみをつける。

 

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4.「見た目」を考える

見たことのないものは、だれでも抵抗があるものです。子どもは特にその傾向が強く見られます。盛り付けや食具を工夫して、楽しい気持ちを盛り上げられるといいですね。

・彩り

赤・緑・黄などいろどり食材をとりいれる

・好きなキャラクターのお皿

好きなキャラクターは気分が上がります

・型抜きや絵を描く

ケチャップなどで絵を描いてみたり、にんじんなどを型抜きして、楽しい気持ちになるようにするのもいいでしょう。

好き嫌い対策についてお伝えしましたが、それでも食べてくれないこともあると思います。

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5.食事を「楽しむ」

みなさんは、小さいころに食べられなかったものが、大人になって食べられるようになった経験がありませんか?

小さいころに無理強いされたものは、大人になっても苦手なことが多いと言われています。そのうち食べられるようになりますので、ゆったりした気持ちで大丈夫です。

だからといって、食卓に並べないことはやめましょう。

大人がおいしそうに食べているところを見せ、食事を家族などと一緒に楽しめるとよいしょう。

食卓の「楽しさ」をたくさん作ることが、好き嫌い克服への第一歩考えて家族みんなで楽しい食卓を作っていきたいですね。

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著者

夏目千恵子
夏目千恵子
母子栄養指導士
管理栄養士

幼児食、学童食などを基軸として食のアドバイスを行う。