はちみつは何歳から? いつから食べられるか :ボツリヌス菌

ハチミツを食べてしまったけれど大丈夫なのかどうかと心配になりますよね。まず、もし食べさせてしまったとしてもすぐに病院などに行く必要はないので、あてはまる症状がでるまでは様子をみておきましょう。

加熱したら大丈夫かどうか、何歳なら食べられるかなど少し詳しく説明します。

ハチミツは1歳までは摂取してはいけません

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」でも、「ハチミツは乳児ボツリヌス症予防のため満1歳までは使わない」こととしています。

保健所などの離乳食教室でもよくいわれていることですが、なぜハチミツを避けるのかご存知ですか?

ハチミツには、ボツリヌス菌芽胞という状態で入っていることが稀にあります。

10ヶ月未満の乳児の腸の中では、その芽胞がボツリヌス菌をたくさん増やし、ボツリヌス菌による症状を起こしてしまいます。

よって、食べさせてはいけません。

1歳以降はOK

しかし、1歳以降になると腸管が発達して、そのようなことは起こりませんので、幼児や大人はハチミツを食べても問題ありません

はちみつには、ミネラルなども豊富なので、幼児期になったら是非試していきたい食品の1つです。

はちみつ いつから 食べられる

1歳未満でも、調理したら大丈夫?

1歳未満にハチミツはダメですが、調理をすれば大丈夫なのかという質問がよくあります。

ボツリヌス菌の芽胞は死滅するのにかなりの高温で時間がかかります*1)ので、普通に調理しても死滅しません。

例えば、離乳食に最適な蒸しパンを作るのに、ハチミツをいれて加熱したり、焼き菓子のオーブン設定を220℃にしても、お菓子の中身が220℃になるわけはないので、ボツリヌス菌の芽胞は死滅しません。

一般的な家庭での調理法ではまず死滅しないと考えておいていいでしょう。

ハチミツ入りの加工品は大丈夫?

ハチミツ入りの飲みものや、焼き菓子など、ハチミツ入りの加工品でも、加工する際の温度などがわからないため、1歳までは摂取しないほうが望ましいでしょう。

食べさせてしまったけれど大丈夫?

ハチミツの中に、ボツリヌス菌の芽胞が入っている可能性は、高くはありませんので、ハチミツを食べたからといって、必ず感染するわけでも発症するわけではありません

しかしながら、数%の確率で乳児ボツリヌス症にかかる場合もありますので、下記の乳児ボツリヌス症の症状がみられないかどうかチェックしておきましょう

乳児ボツリヌス症の症状

芽胞を摂取したのち、3〜30日後から症状が始まります。

  • 便秘
  • 表情のこわばり
  • 母乳やミルクの吸い込みが弱くなる
  • 泣き声が弱くなる
  • 動きが鈍くなり、筋力が低下する
  • 呼吸をしにくそうにする

以上のような症状がないかどうかチェックし、あてはまるようなことがあれば「ハチミツを食べた」ことを含めて医師に相談しましょう。

他の食品でボツリヌス症にかかることは?

ボツリヌス症は、乳児ボツリヌス症だけではなく、食品中でボツリヌス菌が増えたときに産生されたボツリヌス毒素を摂取したときにおこる「ボツリヌス食中毒」もあります。

ボツリヌス食中毒は大人にもみられます。
芽胞ではなく、毒素が生成されボツリヌス毒素が産生された食品を摂取後、8時間~36時間で、吐き気、嘔吐、視力障害、言語障害、えん下障害(ものを飲み込みにくくなる)などの神経症状が現れるのが特徴です。

重症例では呼吸麻痺により死亡することがあります。

ボツリヌス菌は空気のないところで多く繁殖する嫌気性菌なので、特に、レトルト(高熱高圧)加工していないパック製品で、冷蔵庫保管が必要なものを、あやまって常温保管してしまったものなどで発生します。

パック詰め製品で「要冷蔵」などと書かれているものは、必ず冷蔵庫で保管しましょう。

以前は「いずし」という魚を発酵させた寿司を自家製した際にボツリヌス菌が産生された事例がみられましたが、現在は自家製も少なくなり、その事例も少ないようです。

また「からしレンコン」でも、事例がありましたが、昨今ではその保存なども見直されています。

消費者としては、真空パックなどのパック詰め製品は、その表示をよく読み、「要冷蔵」「10℃以下で保存」とされているものは、冷蔵庫などで保管するようにしましょう。

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*1)ボツリヌス菌にはA~E型まで種類があり、死滅までの熱や時間はその型によって異なりますが、A型B型では、121℃、4分以上の加熱、比較的毒素が弱いE型は80℃、10分の時間と熱を要します。

参考サイト)
真空パック詰食品(容器包装詰低酸性食品)のボツリヌス食中毒対策:厚生労働省
感染症動向調査(乳児ボツリヌス菌):国立感染症研究所

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