みかんは赤ちゃんにいつからあげていい? 管理栄養士監修

寒くなってくると、みかんのおいしい季節が始まります。

みかんのいいところは、ナイフなどを使わずに手でむいただけで食べられるところですよね。

みかんを家族みんなで食べてほしいので、
栄養や、いつからあげていいのか、
そのタイミングやポイントについてまとめました。

みかんの栄養

みかんには、「ビタミンC」の他、「クエン酸」も含まれています。
また、袋や白い筋には、食物繊維などが含まれています。

みかん 離乳食 いつから

みかんは いつからあげていい?

赤ちゃんには、いつからみかんをあげてもいいのでしょうか。

さまざまな情報があって迷うこともあるかと思います。まず答えとしてそのような決まりはありません。しかしながらしいて答えるとするならば

みかんは、生後5,6ヶ月頃から赤ちゃんにあげることができます。

しかしながら各月齢にみあった出し方をすることは大切です。

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離乳初期(5,6ヶ月頃~)でみかんを食べる時は

以前は、離乳食を始める前に果汁だけをあげるということもありましたが、
現在はその必要はありません。

みかんの果汁は離乳初期(5,6カ月頃~)から、あげることができます。

離乳食はつぶしたおかゆから始め、それになれたら、
じゃがいもさつまいもなどの芋類、
その次に野菜をすりおろしたものやみかんなどをあげていけばいいでしょう。

みかんの果汁は、そのままあげることができますが、
最初は加熱するほうが、より安心です。

加熱がオススメ理由は3つあります。

みかんを離乳食であげるときに加熱した方が安心な理由

みかんを離乳食としてあげるときには、加熱しなくても構いません。

しかし、加熱をしたほうが「安心」ではあります。安心ということの理由をみていきましょう。

・衛生面の万全を期す

果汁のしぼり器やこし網が清潔であるかどうかもよく確認しましょう。目地にかすが詰まっていることなどはありませんか?
そのために一度しぼった後に、加熱しておくと安心です。

「安心」というだけですので、もちろん加熱をしなくても構いませんよ。

・酸味を和らげる

また、みかんは酸味が強いので、赤ちゃんがびっくりしてしまいます。

加熱することで少し酸味がやわらぐので、その意味からも加熱がオススメです。

・アレルギー対策

オレンジのほうがアレルギーになる可能性は多いので、みかんは比較的安心です。

でも、アレルギーの可能性がないわけではありません。

果物のアレルギーは、加熱することで反応をでにくくなることもあります *1ので、
最初は加熱して様子を見ると安心です。

※1回食べて慣れたら加熱はしなくても構いません。
果物のアレルギーは、乳幼児期よりも学童期から成人にかけて発症の可能性が高まるものですので、心配しすぎないようにしましょう。


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みかんの各月齢別レシピ

みかんを食べる時には、各離乳期ごとにどのように調理したらいいのかみていきましょう。


本来は「離乳初期」などと呼ぶのが正しいですが、
今回はなじみのある「離乳食初期」という書き方をします。

【関連記事】乳幼児期に気を付けたい果物:保育園給食のガイドラインからのから学ぶ!

離乳食初期(5ヶ月・6ヶ月頃~)

みかん果汁 離乳食 レシピ

・みかん果汁 小さじ1
・湯     小さじ1

みかんの果汁は、少し酸味があるので、加熱するか、
同量のお湯で薄めると、初めての赤ちゃんでも飲みやすくなります。

離乳食中期(7ヶ月、8ヶ月頃)、離乳食後期(9ヶ月-11ヶ月頃)

みかんの実をそのまま食べることができます。

離乳食のあいだ(1歳半ごろまで)は、皮とすじをとって実をだし、
適宜食べられる大きさに切り分けましょう。

袋や白い筋は食物繊維が多すぎるためです。

小さめのボウルにのせ、ティースプーンなどできりわけると、
つぶれてしまった果汁も飲むことができるのでオススメです。

管理栄養士

管理栄養士

酸味が気になりそうであれば、加熱すると酸味がやわらぎます

よくある質問

みかんは赤ちゃんにどのくらいあげてもいいのですか?

2歳までは1/2個くらいに
量の目安としても、安全面でも
丸のままあげて1個すべて食べられるようになるのは、成長にもよりますが、2才以降でしょう。
それまでは、、半分くらいまでにとどめておくといいですね。

家族みんなでみかんを食べて「おいしいね」と言い合えたら、
冬の寒さも飛んでいきそうです。

参考文献


[*1] 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED),食物アレルギー診療ガイドライン2017 

著者

川口由美子
川口由美子
一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
NHK「すくすく子育て」他 出演
女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている