気軽に使える 市販冷凍食品の幼児食(管理栄養士の視点から)
幼児食は大切であることはわかっていても、子育ては料理だけではなく、いろいろなことがあります。
一緒に遊んでほしい!本を読んでほしい! 洗濯しなくちゃ! 病院や習い事にいかなくちゃ!等々、理由はさまざまですが本当に毎日忙しいですよね。
そのような時でも、食事はしっかり食べたいものです。
とくに幼児食の時期は体をつくる上で必要ですので、忙しいから食べない というのはよくありません。
まずは楽しくおいしくしっかり食べましょう。
今回はスーパー(都内のイオン)でみつけた市販冷凍食品で「幼児向け」と書いてあるものを幼児食としました。
その中からいくつかご紹介します。
管理栄養士からの視点として足してみたい食材のアドバイスもいれました。
幼児食の参考にしてみてくださいね
オススメポイント
・星型のかまぼこが上と底の方にもはいっているので、みつけながら食べることができます。
・「食べることが好きになってほしい」というキャッチコピーがホームページにもあったように、食べることや料理に対する意欲がわきそうな商品です。
・野菜が苦手な子でも食べられるように、野菜はすべてペーストとして入っています。
Twitterで以前に拝見したところ、社員の方が幼児食アドバイザーを取得されているのだとか!この投稿には驚きました。
調理方法
ラップをして、電子レンジ(600w)で1個あたり3分10秒加熱します
栄養成分(マカロニグラタン)
1食あたり(120g)の栄養成分は下記の通りです(商品パッケージより)
エネルギー 132Kcal
たんぱく質 4.8g
食塩相当量 0.8g
(配合比率 マカロニ30%、鶏肉4%、野菜4%、かまぼこ1%)
*食事摂取基準は本ページ一番最後をご確認ください
管理栄養士からの幼児食アドバイス
管理栄養士
幼児は1食あたり0.9g程度の塩分で押さえたいと思うと、けっこうぎりぎりです。
また1食に摂りたいエネルギーより低いのと、野菜がほとんど入っていないので、これに冷凍野菜(ブロッコリーやほうれんそうなど)を足したりするのがおすすめの食べ方です。
野菜をしっかり足して食べましょう!! また野菜を別添えにするとそちらの塩分も気になりますので、なるべくこの中に入れて一緒に食べるのがオススメです。
また、幼児食として、「楽しく食べる」ということを重視するなら、
野菜を足すほかにも、海苔などでおえかきをしても楽しいです。
ぐずったりしたときの対応にいいかもしれませんね。
下の写真は、商品の星を移動して海苔でかたどりました。
見た目がかわいかったり、自分で形作るという経験などは、幼児食の楽しみの1つです。
冷凍幼児食2:餃子計画「キッズ餃子」
幼児食期のお子さんが苦手な野菜をどうやって食べさせたらいいの?という方へご紹介したいのが、
こちらのキッズ餃子です。
なんと、「餃子」という名称なのに、肉が入っていません。
つまり、野菜を食べさせたいときには、とてもいい商品ですね。
幼児食のあいだは野菜を食べるのにいろいろ苦労されていることと思います。
日ごろのおかずの1品にいかがでしょうか。
おすすめポイント
・国産野菜使用(キャベツ、玉ねぎ、にんじん、とうもろこし、じゃがいも)
・国産米粉入り。小麦アレルギーの子でも食べられます。
・アレルギー物質27品目中、大豆のみ使用。(*詳しくは商品パッケージをご確認ください)
調理方法
揚げると揚げ餃子にもなりますが、フライパンに油をいれて焼き、そのあとに水をいれて蒸焼きにします(*詳しくは商品パッケージ)
栄養成分(カレー味)
5個あたり(100g)の栄養成分は下記の通りです(商品パッケージより)
エネルギー 188Kcal
たんぱく質 3.5g
食塩相当量 0.46g
(配合比率 野菜 38.4%、米粉15.8%、乾燥マッシュポテト2.4%、カレーパウダー0.4%)
*食事摂取基準は本ページ一番最後をご確認ください
管理栄養士からの幼児食アドバイス
管理栄養士
塩分控えめでお肉も入っていないのに、とてもおいしく食べられる一品です。
野菜をどうしても食べてくれない!という時には試してみてもいいかもしれませんね。ただし、肉・魚、大豆などのタンパク質が入っていませんので、
納豆や卵、肉・魚類などをしっかり足して食べましょう!! 納豆ごはん 、卵焼き、豆腐、刺し身を焼いたソテーのようなもの(焼き魚)などとあわせるといいですね。
つまり、エネルギーの意味でも、5個くらいと肉類やごはんを足したいです。もちろん野菜も足せたらベターです。
幼児食らしく、塩分控えめなので、具沢山の豚汁とご飯などでもいいかもしれませんね。
冷凍の市販幼児食3:ニチレイ「チーズワッフル」
幼児食では、おやつは、大切なポジションです。栄養補給の意味で欠かせません。
しかし、おやつはお菓子ではありません。
でも市販のお菓子ばかり食べてしまって困っている…という方は、
ホットケーキやチーズ、ヨーグルト、牛乳など少しでも食品に近いものが、
幼児食のおやつにはオススメです。
チーズやヨーグルトは冷蔵庫から出せばたべられますが、
ホットケーキのようなものは、ちょっと作るのが面倒ですよね。
おすすめポイント
・カルシウム添加
・補食(幼児食のおやつ)におすすめの、しっかりとした噛み応え
調理方法
自然解凍もしくは電子レンジで1個20秒等(*詳しくは商品パッケージ)
栄養成分
1本あたり(35g)の栄養成分は下記の通りです(商品パッケージより)
エネルギー 122Kcal
たんぱく質 2.9g
食塩相当量 0.3g
カルシウム 124㎎
管理栄養士からの幼児食アドバイス
管理栄養士
幼児期は補食でなるべくカルシウムをとってほしいので牛乳を毎日とりたいものですね。
でも牛乳ばかりではなくこのようなものとあわせてみたり、これと果物などでしっかり気持ちもお腹もみたせるおやつはいかがでしょうか。
特に3歳以降など大きくなってからのお子さんにおすすめの補食です。
まとめ:市販の幼児食で気を付けたいこと
市販品を使ったりするうえで気を付けたいことはたくさんありますが、今回は2点考えてみましょう。
塩分
幼児のごはんで気を付けたい1つは塩分という方は多くいらっしゃいますね。
1日の食事摂取基準では食塩相当量として1₋2歳児3.0g未満、3-5歳児3.5g未満1)といえます。
大人だと約6.5‐7.5gくらいです。
したがって、子どもの塩分は、大人の約半分といえますが、実は子どもの食べる量(エネルギー量)も約半分
つまり大人も子どもも減塩はしていきたいのです。
子どもだから特に減塩ということではなく、
家族みんなで減塩が望ましいでしょう。
エネルギーと栄養バランス
エネルギーは1₋2歳児900~950kcal程度、3~5歳で1250~1300kcal1)になります。
しかしこれは運動量などの差もあるので、計算しなくてもOKです。
お子さんがしっかり噛んで食べている量をみながら、体重の増えや成長をみていきましょう。
その中で、栄養バランスは、ごはん類、野菜類、肉魚卵類の3つをだいたいとれているかで考えていくことが大切です。
管理栄養士
今回は、簡単に手に入るものをご紹介しました。皆さんのお近くのスーパーには他にも幼児と書いていなくても薄味のものや、お子さんが好きそうな味のものがあるかもしれません。ぜひ探してみてくださいね。
参考文献
*この文章はメーカー様などの意見なく記載をしております。なにか不都合がございましたらご連絡ください。
*商品については商品パッケージを必ずご確認ください。
著者執筆の記事一覧
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一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
NHK「すくすく子育て」他 出演
女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている
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