節分 豆まきの大豆は何歳から?いつからOK?
節分に行われる、豆まきの大豆は何歳くらいから食べられるようになるのかみていきましょう。
2024年の節分はいつ?
節分は本来、立春の前日なのですが、近年では「2月3日」になることが多いですね。
2024年は、2月3日(土)です。
豆まきとは
日本の季節行事は祝いたいので、豆を用意できたらいいのですね。
節分でまく豆は「福豆」といって、炒った大豆のことです。
大豆を炒るのは手間なので、市販されている豆を買ってくる方が多いですよね。
豆まきの仕方は、地方やご家庭によってさまざまのようです。
我が家は「鬼は外!福は内!」といって外に向かって投げます。
まくだけだから大丈夫と思っているかもしれませんが、小さな子が間違えて食べてしまったりすることもあるので、乳幼児がいるご家庭は特にご注意ください。
豆まきの豆は何歳から食べられる?
豆をまいたあと、食べることがあります。
食べるときは、「年齢の数」や「数えの年(年齢より1つ多く)だけ食べる」というのが主流のようです。
いずれにしても、これには諸説あるのかと思いますが、
この、年齢の数くらいというのが、特に子どもの場合は食べすぎなくてよいので、とても理にかなっていると思います。
煎り大豆は、消化があまりいいものではありません。とても硬いので飲み込みなども心配です。
管理栄養士
乾煎りした大豆や、ナッツ類は、気道に入りやすいので要注意の食べ物です!
硬い豆やナッツ類は、5歳以下には食べさせないで!
2017年に消費者庁が発表した、過去5年間で、子供(14 歳以下)の食品による窒息死事故は約 17%(103 件)には、
豆・ナッツ類の誤嚥事故も含まれます。
そして、その資料の中には、
「誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの硬い豆・ナッツ類は、3歳頃までは食べさせないようにしましょう。 」と書いてありました。
その後、2021年1月21日に消費者庁が
「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意!―気管支炎や肺炎を起こすおそれも、硬い豆やナッツ類等は5歳以下の子どもには食べさせないで―」というリリースを出しました。
このことから、硬い豆やナッツ類は、5歳以下には食べさせないようにしましょう。
小さく砕いでもダメ
豆を砕いたら大丈夫かという質問がありますが、器官に入りやすくなる可能性もあるため、
5歳以下には小さく砕いた豆やナッツ類も食べさせないでください。
まいた豆にも注意を
兄妹がいる家庭で、豆を家の中にまいた場合は、
3歳未満の子が拾って口にいれないように十分に気を付け、
兄妹が食べるときは、下の子にあげないように配慮しましょう。
豆を食べる時には充分に気をつけて
どんな年齢でも気をつけなければいけませんので、少量ずつが望ましいでしょう。
何歳になったら大丈夫ということはありませんが、5歳以下は控えるべきという考えから、
6才すぎたら「6粒くらいから」というのがいいと思います。
もちろん
・驚くような声がけをしない。
・食べることに集中できるようにする
などの注意は必要です。
ちょうど年齢といわれているのでちょうどよいかもしれませんね。
あまり食べると消化不良でお腹をこわしてしまいますので注意しましょう。
幼児はまだ飲み込みが心配なので、保護者の方が見守っている環境で食べるようにしましょう。
考えたい豆の事故
6歳以降であっても、子どもが豆を口の中にいれている際に、驚いたりして息を吸うと、豆が気道に入ってしまいます。
他の食べ物であれば、食道なので子どものお腹をおしたりして出すことができますが、豆(大豆やピーナッツなど)の場合は、気道(気管や気管支)の場合は、呼吸困難になり、泣き声も力がなくなったら注意が必要です。
また、そこまでいかなくても息苦しそうで風邪のような音が胸から聞こえてきたりしたら、豆の破片などが数日間残ってしまっているという事も考えられます。
大きくなっても注意は必要
6歳を過ぎたからと言って大丈夫というわけではありません。
遊んで食べたりすることのないよう、落ち着いてゆっくりかみ砕いて食べられるような環境を整えましょう
保育園での豆まきに注意
豆まきは大豆のほかにピーナッツを使用することもありますが、
「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019改訂版)」には「ピーナッツは、アナフィラキシーを起こす子どももいるため使用は控えた方がよい。」と記載があるとおり
、ピーナッツをまくことは充分に注意しましょう
豆のほかに食事による窒息事故を防ぐためのポイント
消費者庁は、食品による子供の窒息事故を予防するポイントとして
下記のようにあげています。
(1)豆やナッツ類など、硬くてかみ砕く必要のある食品は5歳以下の子どもには食べさせないでください。
消費者庁「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意!―気管支炎や肺炎を起こすおそれも、硬い豆やナッツ類等は 5歳以下の子どもには食べさせないで―」
喉頭や気管に詰まると窒息しやすく、大変危険です。小さく砕いた場合でも、気管に入りこんでしまうと肺炎や気管支炎になるリスクがあります。
(2)ミニトマトやブドウ等の球状の食品を丸ごと食べさせると、窒息するリスクがあります。乳幼児には、4等分する、調理して軟らかくするなどして、よくかんで食べさせましょう。
(3)食べているときは、姿勢を良くし、食べることに集中させましょう。
物を口に入れたままで、走ったり、笑ったり、泣いたり、声を出したりすると、誤って吸引し、窒息・誤嚥するリスクがあります。
(4)節分の豆まきは個包装されたものを使用するなど工夫して行い、子どもが拾って口に入れないように、後片付けを徹底しましょう。
節分を楽しむために
節分を楽しく楽しむためにも、乳幼児のいるご家庭では、間違って豆を食べないように注意しましょう。
また、6歳以上であっても食べるときにはしっかり噛むことを伝え、お茶かお水を用意してからあげるようにし、保護者が見守るようにしましょう。
管理栄養士
大切なのは、年齢だけではなく、食事に注意して食べているか です。
テレビをみていたり、遊びながら食べたり、乗り物の中で食べたりすると、何歳でも誤嚥事故につながりやすくなります。
蒔いた豆を放置すると、赤ちゃんが間違えて食べてしまうこともあるので、
小袋ごと蒔いてみたり、家の中には蒔かないなど、処理などにも気を配り、
楽しく節分をお祝いできるようにしたいですね。
例えば、紙を小さくきったものを豆にみたてて投げたり にするなども代替としていいのではないでしょうか。
参考文献
・「 食品による子供の窒息事故に御注意ください!」消費者庁
・「豆やナッツ類は、3歳頃までは食べさせないようにしましょう! 」消費者庁
・「Vol.580 硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないで!」消費者庁
・「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意!―気管支炎や肺炎を起こすおそれも、硬い豆やナッツ類等は5歳以下の子どもには食べさせないで―」消費者庁
・「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019改訂版)」厚生労働省
著者執筆の記事一覧
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一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
NHK「すくすく子育て」他 出演
女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている
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