【妊娠食】鉄分補給レシピ「あさりのクラムチャウダー」

*本来、栄養学上は、「鉄分」ではなく「鉄」と呼びますが、わかりやすいように一部「鉄分」と表記します
妊娠期は鉄分をしっかりとりたいものです。あさりの缶詰からとれると手軽でいいでしょう。今回は鉄が必要な理由やあさりのレシピについてご紹介します。
妊婦さんに必要な鉄分の量
妊娠時期には、赤ちゃんに血液を送ったりしますので、しっかり鉄分を摂る必要があります。
妊娠中期・後期は、非妊娠時の1.5倍摂っていただきたいです。
とはいえ、普段から鉄分を意識していなかったという方も多いですよね。
鉄分をはどう摂ったらいいのでしょうか。
鉄分の種類とその違い
鉄(鉄分)は吸収率がいいものや悪いもの、吸収する組み合わせ…などがあり、簡単にとるのは難しいミネラルです。
一般的に鉄の種類には下記の「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2つがあると言われています
ヘム鉄
食材:赤身の肉や赤身の魚
ヘム鉄は吸収率が高いです。ヘム鉄の見極めは「赤い色の肉や魚」と覚えるといいでしょう。
非ヘム鉄
食材:卵黄、大豆製品、野菜(ほうれん草など)
非ヘム鉄は、酸味のあるものやタンパク質と一緒に摂ると吸収率があがります。
鉄の吸収を阻害するもの
鉄の吸収を阻害するものは、いくつかありますが、食後のコーヒーもその1つ。
コーヒーはカフェインの観点から妊娠時期には摂取を控える人も多いですが、
鉄分補給の意味でも少し控えたりできるといいでしょう
アサリはヘム鉄か非ヘム鉄か

アサリには鉄が含まれています。
食品成分表上では水煮缶と生とで違いはありますが、一概に水煮のほうが多いとは言い切れません。
アサリは、ヘム鉄と呼ぶには少し組成が違うもののほうが多いので、全体的には 非ヘム鉄と言えます。
しかし、非ヘム鉄でも、タンパク質が含まれていますので、吸収率は低くなさそうですね。
赤身の肉や魚もいいですが、アサリも是非そのローテーションにいれてくださいね
赤身の肉や魚もいいですが、アサリも是非そのローテーションにいれてくださいね

管理栄養士
妊婦向けの鉄分補給レシピ
アサリは、ノロウィルスの危険もありますので、しっかり加熱することがポイント!
とても美味しいので是非お試しください
アサリと野菜のクラムチャウダー
-
評価:
★を投票!
- 監修: 関水芳江

あさりの旨味をつかった野菜もたくさん食べられるシチューです。
妊娠期にとりにくい乳製品も摂れますね。
-
- 妊産婦食
-
- 主菜, 汁物
-
- (準備時間:)
材料

- アサリ(殻付き、砂抜き済) ・・・120g
- 小麦粉 ・・・大さじ1
- 小かぶ ・・・1個 にんじん …1/2本
- 小松菜 ・・・1株
- バター ・・・小さじ2
- 牛乳 ・・・1カップ
- 顆粒コンソメ ・・・
- 小さじ1
- こしょう ・・・
- 少々
作り方

-
Step1
砂出ししたアサリは水けを拭きとり、小麦粉を薄くまぶす。
-
Step2
カブは皮をむいてくし切りにし、にんじんは、皮をむいて 乱切りにする。
-
Step3
耐熱皿ににんじん、水を大さじ1程度加え、ラップをして電子レンジ(600W)で約2分加熱する。
-
Step4
小松菜は、良く洗って3㎝に切り分けて、耐熱皿に入れ、ラップをして電子レンジ(600w)で約1分加熱する。
-
Step5
鍋にバターを溶かしてカブ、⓶のにんじん、①のアサリを加え、粉っぽさがなくなるまで炒める。
-
Step6
牛乳とコンソメを加え煮立ったら、③の小松菜も加える。お好みでコショウなどで味をととのえる。
カブは早く煮えるので、時短食材の1つですよね
にんじんは薄切りにすると火の通りが早くなりますので、そのままカブと一緒にいれてもいいですよ
アサリは、殻付きじゃなくて水煮でもOKです。塩分を含むものには注意してくださいね
カブは早く煮えるので、時短食材の1つですよね
にんじんは薄切りにすると火の通りが早くなりますので、そのままカブと一緒にいれてもいいですよ
アサリは、殻付きじゃなくて水煮でもOKです。塩分を含むものには注意してくださいね

管理栄養士
妊娠期は薄味がおすすめ
妊婦用レシピとして多少薄味です。
塩を足してもいいですが、塩だと塩分をとりすぎてしまうことも。
味を足したい時は、お好みで粉チーズ*などで味を調えてもいいですね。
*粉チーズは、国産有名メーカーのものであれば、加熱工程がありリステリア菌の心配はありません
ポイント
妊娠時期は、カロリーを抑えつつ、栄養をしっかり摂りたい時期。
アサリなどの二枚貝、妊娠中食べても大丈夫?
アサリなどの二枚貝は、ノロウィルスの危険性もありますので注意が必要です。心配な場合は 缶詰を利用してもいいですね。
ノロウィルスの危険を回避するには?
あさりなどの貝類は、加熱が不十分だったりするとノロウィルスの危険性もありますので、しっかり加熱しましょう。
中心部が85℃以上で90秒以上の加熱が必要です
・しっかり加熱する
・触ったら手をよく洗う
・調理器具などを他の生野菜などと共有しない
(そのあとに生野菜を調理しなければならない場合はしっかり熱湯消毒する)
などには注意しましょうね
ご心配な場合は水煮缶を使うのがオススメです
参考資料
文部科学省:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
著者のプロフィール

-
母子栄養指導士/管理栄養士
栄養管理・給食運営管理の業務に携わっています。スポーツ整形外科患者様へのスポーツ栄養指導や乳児健診の食事相談などもあり、職場の特長を生かして栄養に関わる情報発信・活動の展開を進めていきたいと考えています‼カラダの仕組みと栄養の大切さを紐づけてわかりやすくお話することを心掛けています♪
記事
- 2020年10月11日レシピジュニアアスリートに!ビタミンB1が摂れる豚肉レシピ
- 2020年9月26日レシピ【妊娠食】鉄分補給レシピ「あさりのクラムチャウダー」
- 2019年12月30日レシピ卵アレルギー対応「卵なし伊達巻」
お問い合わせ
母子栄養協会のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。
当協会の事業内容や資格講座についてのお問い合わせは下記のフォームより承ります。