鮭やサーモン、離乳食でいつから食べられる?
鮭とサーモンは何が違って、離乳食では何に気をつけたらいいのでしょうか
離乳食期の魚選びは迷いますよね。何が食べられるのか不安になるものです。サケやサーモンはいつから食べられるのでしょうか。
簡単に答えるなら
鮭でもサーモンでも、離乳初期から食べることはできます。
しかしながら、オススメできるか、望ましいかの観点から考えると、いくつか考えたいポイントはあるかもしれません。
もし細かいことが気になったら、下記の解説をお読みください。
離乳食期の魚のすすめ方の目安
あくまでも目安であって、これでなくてはいけないということはありませんが、
・白身魚(しろ)… 離乳初期から1か月くらいたってから(生後6ヶ月以降)
・赤身魚(あか)… 離乳中期(7、8ヶ月)以降
・青魚(あお) …離乳後期(9ヶ月~11ヶ月)以降
というのが一般的です。ただし、これはあまり大きな意味はありませんので、これらを気にしすぎる必要はありません。
離乳食をはじめて、おかゆや野菜などを1か月食べたら、白身魚を始めることができます。
鮭は白身魚。でも注意が必要
おかゆや野菜に慣れたら、タンパク 質は、豆腐からはじめて次は白身魚にします。
鮭は分類としては白身魚に入るので、この考えでいくと生後6か月から食べさせることができます。
少し脂があり、アレルギーも心配がある鮭は、
離乳中期に近い頃からがおすすめです。
鮭は離乳初期から食べてはいけないという意味ではありませんが、
離乳初期のときは一般的な白身魚(タイ、カレイ)から始めると安心です。
おすすめの白身魚
・タイ
・カレイ
・ヒラメ
など、硬くない魚から始めるといいでしょう。
【関連記事】めかじきはいつから?赤身魚と白身魚の区分も管理栄養士が解説
サーモンと鮭の違い
よくみかける「サーモン」と呼ばれるものは、トラウトサーモンが多く、トラウトサーモンは鮭ではなく、養殖されたニジマスです。
とはいえ、元はとても近しい品種です。
本来、和名での区別は、
・サケ …シロサケ、アキサケ(秋鮭)、アキアジ
・ニジマス …サーモントラウトやスチールヘッドトラウトなど
・カラフトマス
・ギンザケ (銀鮭)
・マスノスケ …キングサーモン
・ベニサケ
・タイセイヨウサケ…アトランティックサーモン
などにわかれています。
アトランティックサーモン(タイセイヨウサケ)は海外で養殖されたマスで、色がちょっと薄いのが特徴です。
ざっくりと、
・サーモンは養殖されたマス
・鮭は天然のサケ
と覚えてもいいかもしれませんね。
離乳食には鮭?サーモンでもいい?
結論としましては、離乳食時期は鮭でもサーモンでも構いません。
サーモンなのか鮭なのかの区分よりも、離乳中期のうちは脂の少なく控えられるといいですね。
管理栄養士
脂が多いかどうかは、切り身など表面がテカテカと虹色に光っていたりするのである程度は、みるとわかります。
脂が多いと思う場合は、茹でて脂を落としてからあげるようにするといいでしょう。ただ、魚の脂は赤ちゃんにとって必要な側面もありますので、すごく多いというわけではなければ気にしないであげていいでしょう。
また養殖サーモンは、海外の養殖環境ゆえに危険だという説もありますが、その真偽はわかりません。
あげるかあげないかという判断というよりも、同じものばかりを食べすぎることなく、気になるのであれば、週1回程度にとどめておくなど、ちょっとした配慮でもいいのではないでしょうか。
鮭の離乳食での注意点
離乳食では鮭は生鮭がおすすめですが、これは生鮭というのは「塩がふっていないもの」を示します。
なるべく塩は多くない方が安心です。
離乳食のおすすめは生鮭
生鮭(生ざけ)は、「ムニエル用」などの名前が付けられていたりもしますので、味がついていないものを探してみましょう。一般的に塩をふっていないものに「生ざけ」と書かれています。もちろんサーモンを使っても構いません。
甘塩などの塩鮭は離乳食であげてもいい?
塩ざけは、甘塩であっても塩が強いので避けられるといいでしょう。もしどうしても塩鮭しかないときは、茹でこぼすといいでしょう。
鮭フレークは離乳食であげてもいい?
加工品の鮭フレークも味が濃すぎないかを確認して少しだけにしておくといいでしょう。
塩分を茹でこぼせば離乳食でも使えるでしょう。
お湯につけて味を外に逃がしてみるといいですね。
通常は「刺身用の魚を調理して離乳食に使うと便利ですよ」とアドバイスしますが、鮭の刺身はトラウトサーモンがほとんどで脂分が多すぎるので、離乳後期から加熱して使うようにしてくださいね。
サーモン刺身は、生で食べるなら3歳以降にするとより安心ですね。
参考資料
・ニジマスで「サケ弁当」OK 日本経済新聞 2014年3月28日
・標津サーモン科学館
著者執筆の記事一覧
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一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
NHK「すくすく子育て」他 出演
女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている
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