キッチンで楽しく自由研究! 小学校低学年、中学年でも

夏休みが始まりました。
多くの小学校では、夏休みの自由研究などありませんか?

毎年、自由研究のテーマに頭を悩まされますよね。

小学生にオススメ!夏休み自由研究はキッチンでもOK!

実は、自由研究のテーマが身近にあるのです。
しかも、キッチンに!

年齢やスキルによってできることが異なりますので、
低学年とそれ以降でご紹介いたします。

低学年の目的・まとめ方

親子でできる料理がオススメ。楽しさを知ることがメインと考えましょう。
まとめる時のポイントは、
材料・手順・感想をまとめて写真とともにレポートすることです。

料理することで、楽しさ、大変さ、工夫することを学ぶことができますし、
あっという間に完成しますよ!

自由研究をしながら一品できてしまうので手間なしなのも嬉しいですね。

中学年・高学年の目的・まとめ方

中学年からは理科の勉強が始まり、学校の理科では身の回りのことを学ぶので、
身の回りの理科を調べるといいでしょう。

料理を通してなぜそうなるのか?と、理論的なことを考えることができる年齢です。
作るだけでなく実験のようなことも取り入れることができます。

いわゆる普通の実験だけではなく、ちょっと違うものにチャレンジしてみるといいですね。

例えば、炭酸水はどうなんだろう?コーヒーだとどうなるんだろう?などアレンジをしてみましょう。

意外な発見があるかもしれませんよ。

小学生 自由研究のキッチン実験アイディア

主に小学校3・4年生以上であれば、理科勉強の1つとして、キッチン実験もいいでしょう。

アイディアとしては、下記のようなものがあげられます。

温泉卵の実験

黄身と白身の固まる温度の違いを知ることができます。

  • 目的: 黄身と白身の固まる温度を調べて、温泉卵を作成する。
  • 手順:
    1. 卵を60℃、75℃、90℃の3つの温度のお湯に入れる。
    2. 時間を30分に設定し、卵をお湯に浸ける。
    3. 卵の黄身と白身がどの温度で固まり始めるかを観察する。
  • 実験結果の記録:
    • 各温度での卵の状態(黄身と白身の固まり具合)を写真で撮影。
    • どの温度が最もキレイな温泉卵を作るのに適しているかを表にまとめる。
    • なぜその温度が適切だと思ったのか、理由も記述すると良いです。

逆転ゆで卵の実験

同じゆで卵でも「黄金返し」と呼ばれる実験で、黄身と白身が逆転したゆで卵を作ることができます。

この料理は江戸時代から受け継がれている伝統的なもので、黄身と白身が逆になったゆで卵を作ります。

  1. 材料:
    • 生卵
    • ストッキング(伸縮性の高い袋状の布)
    • セロハンテープ
    • 懐中電灯(スマホのライトでも可)
    • ビニールテープ(針金でも可)
  2. 手順:
    1. 卵にセロハンテープを十字に貼り付けて割れないように保護します。
    2. ストッキングを半分に折り、真ん中あたりに結び目を作ります。
    3. 卵をストッキングの結び目に入れ、反対側はビニールテープで止めます。
    4. ストッキングをぐるぐる回してねじれを作ります。
    5. ねじれた卵を高速回転させ、水音がするまで回します。
    6. 茹でて氷水で冷やし、殻を剥いて輪切りにして完成です

    魚をさばく

      魚の体のつくりを学ぶ、命をいただきていることを知ることができます。

      自分でさばかなくても、大人がさばく様子を工程ごとに写真を撮り、まとめてみるといいでしょう。

      刺身や三枚おろしの完成品の写真を撮り、味や食感について感想を述べるのもいいかもしれません。

      参考URL:真鯛のおろし方(YOUTUBE)

        カッテージチーズ作り

        目的

        カッテージチーズを作成し、牛乳と酢の化学変化を観察する。

        材料

        • 牛乳(400ml、成分無調整)
        • 酢(大さじ2)
        • 厚手の鍋
        • 温度計
        • ザル
        • キッチンペーパー
        • ボウル
        • ゴムベラ
        • 計り

        手順

        1. 鍋に牛乳を入れて中火にかけます。底や側面が焦げないようにゴムベラでゆっくりと混ぜましょう。
        2. 時々温度計で温度を測り、牛乳が60℃~70℃になったら火を止めて酢を入れます。観察しましょう。
          • 牛乳はどのように変化したか記録してみてください。
          • 温度が均一になるように、時々混ぜると良いです。
        3. 全体を混ぜたら、そのまま10分~15分ほど置きます。
        4. キッチンペーパーを敷いたザルに、鍋の中身を注ぎます。
        5. キッチンペーパーを畳んで優しく包み、ゴムベラで水気を切ります。
        6. キッチンペーパーの中に残ったものが「カッテージチーズ」です。

        紫キャベツでリトマス紙作り

        酸とアルカリで色の変化をするアントシアニン色素を利用します。

        紫キャベツ 色 実験 小学校 夏休み 自由研究


        準備するもの

        1. 紫キャベツ
        2. 無水エタノール
        3. キッチンペーパー
        4. 沸騰したお湯
        5. カップやボウル
        6. 茶こし
        7. ハサミ

        手順

        1. 紫キャベツを千切りにします。
        2. カップまたはボウルに千切りしたキャベツと無水エタノールを入れます。
        3. 沸騰したお湯でカップを湯煎し、紫色のエタノールを抽出します。
        4. 茶こしで水溶液と紫キャベツをこして試験液を作ります。
        5. キッチンペーパーに試験液を染み込ませてリトマス紙の代用品を作成します。

        自由研究のヒント

        • 紫キャベツ以外でも、赤紫蘇や紫芋、紅茶などもリトマス紙の代用品として使えます。
        • 色素の性質を調べる際に、酸性とアルカリ性の液体を使って色の変化を観察してみましょう。

        紫キャベツを使ったリトマス紙は、液性を調べる面白い実験です。楽しみながら取り組んでくださいね!

        食育と自由研究を一緒に!

        料理作りや、キッチンにある身近な食材・調味料などを取り上げた自由研究は、食育そのもの。

        他にも、

        ・味噌づくり(麹と発酵について)
        ・クッキーづくり(メイラード反応を知る)
        ・出汁の実験(旨味と塩分など、味の相乗効果を知る)

        などがあげられます。


        自由研究にお悩みなら、ぜひ、キッチンの中に目を向けてみませんか?
        それが食育にもつながるなら、嬉しいこといっぱいですね。

        楽しい夏休みを!

        著者執筆の記事一覧

        夏目千恵子
        夏目千恵子
        母子栄養指導士
        管理栄養士

        幼児食、学童食などを基軸として食のアドバイスを行う。