緑茶うがいの効果:赤ちゃんにいつから緑茶OK?

緑茶 赤ちゃん いつから

生活に取りいれたい緑茶の効能「緑茶うがい」


緑茶には、様々な身体に良い効果があることをご存知ですか?
大人の場合は、肥満や糖尿病に対する効果の研究がいろいろされていますが、
子どもに対しては、飲むというよりも、緑茶でうがいすることが注目されています。

インフルエンザウイルスに対して予防効果があるとしている研究もみられたり、 一般のかぜ症候群については、小児に対する大規模研究で、 緑茶うがいをすることで、熱症状が68%減少したとの報告があったりもします。

予防効果がしっかり立証されたとはいえない段階ですが、緑茶でうがいをしてみるのも試してみると良いかもしれませんね。

うがい自体は、口の中をきれいに保ち、口腔内に入ったウイルスや菌等の洗い流しには多少有効ではあるといえるでしょう。

では、うがいではなく、飲むことは何歳頃からいいのでしょうか。

緑茶にも含まれる成分である「カフェイン」は、赤ちゃんや妊婦さんの場合、出来る限り避けることが望ましいとされています。
乳児だけではなく、幼児、小学生もカフェインを避けたほうがいいのですが、どのくらいが望ましいかご存知ですか?

カフェインとは

カフェインはコーヒー豆、紅茶、マテ茶などの茶葉、カカオ豆などに含まれている天然の成分です。お茶類だけではなく、眠気防止目的などでエナジードリンクや、苦み成分としてコーラなどに添加されていたりすることもあります。

主な飲み物の含有量は下記の通りですが、茶葉などによって多少の差があることもあわせて覚えておくといいでしょう。

カフェイン含有量(100mlあたり)

コーヒー 60 mg
紅茶   30 mg
せん茶  20 mg
エナジードリンク 32~300 mg

子どもが飲んでもいい緑茶の量は?

子どもなら水出し緑茶

子どものカフェイン目安量

では、どのくらいの量がいいのでしょうか。
・世界保健機関(WHO)では 妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯まで(*お茶ならその倍量程度)
英国食品基準庁(FSA)では 妊婦の1日当たりのカフェイン摂取量を、WHOよりも厳しい200mg(コーヒーなら300ml、緑茶なら1L程度)
カナダ保健省(HC)では下記のように年齢ごとに定められています

<カフェインの悪影響が出ない最大摂取量(1日あたり)>
4歳~6歳の子供      45 mg(緑茶200ml程度)
7歳~9歳の子供      62.5 mg
10歳~12歳の子供      85 mg
妊婦/授乳中/妊娠希望 女性  300 mg(緑茶なら1-1.5L程度)

つまり、上のカフェイン含有量と見比べると、コーヒーなら500mlまでが望ましいということでしょう。
マグカップでいったら、2-3杯です。

4-6歳の子供であれば、緑茶200ml程度となります。

これらを考え、子どもは、緑茶でもコップ一杯程度にしておくといいでしょう。
なるべくなら、3歳までは緑茶は少量にとどめておいたほうが良さそうです。
もし緑茶を飲ませたいということであれば、水出し緑茶がオススメです。

水出しにするとカフェインが比較的少なく苦みが少ないので、子どもも飲みやすいです。
ボトルに緑茶をいれるだけで簡単にできるのも嬉しいですね。

うがいなら誰でもOK

3歳まで緑茶は少量といいましたが、うがいであれば、飲むわけではないので1日に数回であれば問題ありません。

ただ、うがいができる年齢となると、だいたい3歳以降になるので、同じ年齢になるのではないかとは思います。
緑茶でも、水でも「うがい」は口腔内のさまざまなものの除去には有用とはいえるでしょう。

うがい程度にとどめ、感染症を予防するために乳幼児が、カフェイン入りのものをたくさん飲むことは防ぎたいものです。

参考資料

おいしい「お茶」の教科書 (PHPビジュアル実用BOOKS)  大森正司
緑茶のカテキンがむし歯や歯周病を予防 大森正司  食べ物通信2017年6月号
5. 緑茶カテキンのかぜ予防効果―疫学研究 Functional Food 2014年 Vol.8 フジメディカル出版
内閣府 食品安全委員会ファクトシート「食品中のカフェイン」
 農林水産省 カフェインの過剰摂取について
内閣府 食品安全委員会報道関係者との意見交換会 会議資料より『カフェインに関する 諸外国での対応状況&中毒の課題』2017年5月
厚生労働省  食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~

著者

川口由美子
川口由美子
一般社団法人 母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師
NHK「すくすく子育て」他 出演
女子栄養大学 卒(小児栄養学研究室)。企業にて離乳食の開発を行ったのち独立、管理栄養士として多くの離乳食相談を聞き、母親に寄り添った講演会を開いている